今回は、モアイというロボットを作り上げたMicrotechプロジェクトの座談会になります。メンバーは、大学生のデザイナーインターンで犬が大好き「イヌ部所属のK.Hさん」、エンジニア正社員で激辛大好き「激辛部のS.Yさん」、プロジェクトマネージャーでエンジニア正社員で高IQでお米大好きな「米太郎(Y.Yさん)」とうぉんじまになります。この座談会では、アイコンの名前をMogicらしく所属部で表現しました。Mogic怒涛のものづくりの裏側をこっそりのぞいてみてください!
これから、マイクロテックの座談会を始めたいと思います。進行は、うぉんじまが担当させていただきます。では、自己紹介をお願いします。
アートディレクションのデザイナーインターンのK.Hです。
硬っ(笑)。己を出してっていいんだよ。
普段、大学生やってます。
続いて、お願いします。
エンジニアのS.Yです。正社員やってます。
プロマネのY.Yです。同じく正社員やってます。
今回はこんなスケジュール感で取り組みました
今回は、どのくらいの期間で、どれぐらいの時間をかけた感じですか?
7月ぐらいから始まったのかな。
そうですね。7月から9月20日くらいです。だから2カ月、ほぼ3カ月ぐらいか。
約3カ月で、週にどれぐらいとか、何時間ぐらい関われたんですか?
僕が出勤してるとき、大体してたよね。
そうだったね。
初めの頃は午後にちょっと打ち合わせしてみたいな感じだったんですけど、後半は出勤したら朝から夜までやって、出勤日も週3日に増やして。
週3で一日中モアイに。
そうですね。大体ほとんど。
正味何時間ぐらいなんですかね?
どんぐらいですかね。30時間ぐらい?
もっといってるでしょ。
一日6時間ぐらいやってたから、多分開発だけでもっと、70時間ぐらいいったんじゃないですか。60時間ぐらいかな?企画とか合わせると更にいってますけど。開発はそれぐらいいってる気がしますね。
そんなに!
企画を考えていたのは、前半の7、8月辺りなんで、企画だけで10時間ぐらい。

ボツになったアイデアは数え切れず……
たくさんアイデアを出してたんですよね。
ボツになったアイデアたちって、代表者たちはどんな人たちがいたんですか?
ジャマクサという、アレクサが邪魔してくるみたいなのだったり、あとパリピっていう、モアイの前身なんですけど、こいつは要するにパリピで、イベント事で盛り上げてくれますみたいなのをやろうとしてたんだけど、代表に「あなたたちパリピじゃないじゃん」って言われて、ああそうだと思って、モアイに切り替わりました。
代表者はこの2人ですか?
あともう1つ挙げるとすれば、名前忘れちゃったな、こう、サボりを強要してくれるロボットを作ろうかなっていうので考えてたんですけど。
サボタージュってやつですね。
サボタージュっていう名前?
サボタージュボージュです。サボりを傍受する、受信機なんです。全部カタカナでサボタージュボージュって。
代表からのダメ出しで3回〇〇ました
代表に、そのアイデアを、お三方を紹介したんですか?
お三方、紹介しましたね。同時ではなく1個ずつ。
3回死んでます(笑)。
(笑)。3回死んでます。
それで、一番駄目出しだったのは?
パリピーは、内容自体は良いけど名前が……。確かモアイとパリピ同時に出してましたね。残り2つはもうてんでダメでした、確か。
具体的にはどんな駄目出しを受けましたか?
ジャマクサはアレクサのもじりみたいな感じで考えていたんですが、アレクサのもじりっていうネタをわかっていただけるとより面白くなるよねって話していたんですけど、そもそもアレクサがそんなに認知されてないじゃんっていう話になって、前提条件から。
グー(うぉんじまのお腹の音)
ばっちり録られましたね(笑)。
最近朝早いからおなか空いちゃうんですよ。
今、記事の中にうぉんじまさんのグーが入った(笑)。
やだな、それ。すみません、続けてください。
その前提条件からあまりよろしくないと思うんでというところがありましたね。
サボタージュボージュは、そもそも何をしたいのかがわからないみたいなことを言われました。名前を議論している中で、ジャマクサを超えられる名前がなかなか出てこなかったことがあって、その中でとりあえず出してみるかって出して、全然駄目だねということで、また一から。そもそもコンセプトから全然変えてやってたんですけど。
出しては駄目、出しては駄目ってやっていくときって、どんな心境だったんですか?クソーなのか、いけただろうとか、いろんな感情があるのかなと思って。
あんまりそういう反骨精神的なのはなかった気がします。また別の考えるかぐらいの。
へこんだりはしない?
あまりへこまなかったです、自分は。
S.Yくんはどうでしたか?
多少はへこむんですけど、言われてることは正論なんで、ちゃんと考え直すかっていう意識の切り替えにもなりました。
ちゃんとそこでシュッて切り替えられるんですね。それはすごいな。また考えて、何かアイデアを持ち寄って形にしていくところで、すごい苦労したところってありますか。
割とパリピが完成形に近かったんですけど、名前がしっくりこないというところで、その名前ひねり出すところが一番苦労しました。企画の段階で苦労した点で言えば。そのときは2人でホワイトボード壁に立て掛けて、あぐらかいて、ただひたすら名前を思いついたの書いてみたいなことをしてました。
名前は何個ぐらい出たんですか?
何個って言われると、もう何十と出てます。
何十個も。その中にモアイが入ってたんですか?
いや、例えば10出るじゃないですか。その中で一番良いのを持ってって、駄目ですねって言われて、また新たに10が出てとかそんな感じで、最終的には最後の10の中でモアイとパリピが候補の中で残って、ドラフトに。
最後の段階でパリピーとモアイが残ってたんですか?
そうでしたね。
最後にモアイに決めた決め手みたいなのはあったんですか?例えば、モアイ像のモアイでとか、もっと会いたいモアイとかがあってモアイを推した感じなのか、それともモアイって決まってから後付けした感じですか?
もっと会いたいは後付けでした。モアイの名前自体は、モノアイ(一つ目)とイースター島のモアイの胸像感、首が立ってるじゃないですか、そこが掛け合わさってモアイっていうアイデアが出たんで。
そこに、もっと会いたいをくっ付けた。
そうです。キャッチコピー的に。

行き詰まったとき、こうやって壁を乗り越えました
行きづまってたときって、どう気持ちを持ってってたんですか?
どうしたっけ。
何回も折れてたと思うんですけど。
さすがに3回とかなってくると、もうどうしたものやらみたいな空気は出てきますよね。
そういうときは、代表やY.Yさんとかに意見を求めて、そこから探り探り解決策を見つけていくみたいな進め方をしていたような気がします。
そういうフィードバックをもらって、また気持ちを立て直して、また続けるみたいな感じで。
そうっすね。そんな感じが多かった気がします。
最終的にモアイとパリピ出してモアイに至ったのって、代表に、パリピにするんなら君らパリピじゃないんだから、もっとパリピについて研究してからやらないと駄目だよって言われて、そこまでパリピに対して愛着がない。最終的に消去法じゃないですけど、だったらモアイのほうが僕らっぽいよねって話になって決まった感じです。
駄目出し食らった後って、駄目だったかーって2人でとりあえず反省はしてました。
何が駄目だったのか一応一回分析して、そうしたら立ち直るかなぐらいの感じでしたね。

ここは、自分の才能が開花した瞬間です
自分の才能で乗り越えられたな、みたいなところはありますか?
最後、ランディングページの動画を作るの、あれ撮影含めて1時間半ぐらいで作ったんですけど、自分が作業早いタイプでよかったなとは思います。
S.Yくんは何かありますか?
僕っすか。
全部でした?
全部って(笑)。
選べない(笑)。才能がたくさんあって選べないってことか。
でも、ラズベリーパイ4使いこなすの早かったよね。
ああ、そうっすね。
それは何ですか?
元々PCにつないでやる予定だったんですけど、モアイ。何かスタンドアローンで動いたほうがいいんじゃないかって話になって、中のPCに代わるようなマイコンをS.Yくんに作ってもらったんです、その部分を。そこの切り替えがすごい早かったな。
そうですね。確かに、あれは初めて触るものだったんですけど。ロボットの分野で多々使われているちっちゃいパソコンみたいなやつです。
小さいパソコンみたいなのが内臓されてる?
はい、モアイの下に置いてます。それのセットアップぐらいですかね。
それは結構大変な作業なんですか?
大変な作業というか、たぶん慣れてれば大変ではないと思うんですけど、初めて触るものだったのでできるかどうかわかんなかったんですけど、あらかたやり方のめどをつけていたので、そこはスムーズにできたのかなと思います。
初めてなのにできるじゃん俺!みたいな感じですか?
いや、そんなに。
そんな感じだった(笑)。

産みの苦しみ後、完成したときのひと言お願いします
テストやって、初めてうまくいったときはどんな感じでしたか?
ようやくできたー!です。特に、K.Hくんが3Dプリンターでモアイの顔を作ってくれて。
四角い頭です。3Dプリンターで印刷されてるんですよ。

それをつけたときがすごい。
そうだね。プロトタイプは段ボールでできてたんですよ。
顔のところですか?
そうです。そのときは時間がなさ過ぎて、いろいろボロボロだったんですけど、あの頭の部分をネジでとめてやったら意外ときれいにまとまって見えて。それまでどんな完成度になるか全くわからなかったんです。あのときは確かに感動した!
何かもう、震える感じ?
震えてました!
モアイが、震えてました(笑)。何かわからないですけど頭つけた途端、震え始めて。
そっち? お二人じゃなくてモアイが?
そう。モアイが、震え始めて。原因が全くわからなくて。
モアイも感動してたのかな?うまくできたみたいな。
そうだと思いますけどね。
そう。
ちがうちがう!
でも、収まったんですか?
収まりましたね。
安いモーターだったんで、そのせいでちょっと誤差がいろいろ起きてみたいな感じで。
最終的には震えも収まって、正常に作動したときはやっぱり感動した?
そうですね。途中、震えたりとか、首がギュンギュン回ったりとか。もうそれはすごい不思議な動きをしてて、俺らも何でこうなるんだろうなみたいなことで首かしげてたんです。確か19時過ぎぐらいで(Mogicは定時が19時です)、僕ら2人が作業してるのを退勤するみんなに見られながらで、「よし動くぞ!」ってときに急に震えが始まったんです。
あれ、びっくりしたなー。
びっくりしたね。何これって。デザイナーチームのメンバーに、ポンコツでかわいいって言われた。
震えるモアイ
モアイのここが推しポイントを教えてください
モアイのここが一番の見せ場っていう技術はどこですか?
どこだろう?
これも選べないです。
選べないか。もったいつけますね。
モアイって首動かすとか、目が変わるとか、しゃべるとか、一つ一つはそんなには難しい技術ではないんですけど、それらを合わせてモアイとして機能してるんで、一つって言われると何かって感じですかね。
でも、かわいいところですかね、意外と目とか見たときに。
それはやっぱり自分が目のデザインをしてるからってことですか?
そうですね、一応。
Web上からモアイを操作するんですが、Web上から送ったコマンドをモアイが取りに行くんですよ。そこの通信を頑張りました。リサーチするとたくさんあったんですが、自分でプログラミングしていく中でも、なるべくリアルタイムに遅延がないようにっていうところを意識していた(結果的にリアルタイムにはいかなかったんですけど)ので、コードを書いていくときに、無駄な部分がないかとか、無駄な処理が走っていないかとかを確認しながら実装できていたのは良かったのかなと思います。
プロマネとしてどうプロジェクトを動かしましたか?
今回ですか?基本的に放置ですよ。2人ともロボットに関する知識も技術もあるから、作るものが決まれば作れると思ってました。例えばこういうものを作ってって言ったらすぐできちゃうと思ってたんで。
何を作りましょうかという、いわゆる企画のところで、誰にどう使ってもらって、こういうふうになってもらいたいなってところを考えるのが、今回は二人の課題として、特にやってもらったらいいかなと思ってました。
今まで体験したこともないことだと思うんで苦しむじゃないですか、やっぱり。3回は駄目出しを食らって、それでもいいかなと思って。こういうアイデアにしたらいいんじゃない?ぐらいの提案はしますけど、あくまで2人で考えてもらって、悩んでもらって、今回はそれでいいかなと思って進めてました。

次期プロマネのS.Yくんからひと言お願いします
最後に、次期Microtechの年賀アプリのプロマネをS.Yくんが今やってるじゃないですか。モアイを踏まえて、次はプロマネの立場として、意気込みとかありますか?
今回、最終的に自分が作りたいものを目指せて作れたのは良かったなと思っています。次の年賀アプリは、理想論なんですが、作ってて楽しいものにしたいなっていうのを思ってますね。みんながちゃんと意見言って、作りたいものを作れるような感じにして、仕上げていきたいと思っています。
実際、今どんな感じですか?(インタビュー当時)
今、世界観を考えてるんですが、意外とチーム内で共有されていて、案も意外と出てきているので、良い感じなのかなと思いつつ、絶対MicroTechはそんなふうにはいかないので、不安を覚えつつって感じですかね。
不安しかない(笑)。
少し前に聞いたときは、「すごいアイデア出て、余裕っす」みたいな感じで、本当かなって疑ってたんですけど……すみません。
余裕なときこそ不安があるっていうか、自分はうまくいってると思ってるんだけど、客観的に見るとこれどっか駄目なとこあるんじゃない。
客観的に見ると、そうなんですよ。自分がはまってる分、見えてないところが多いと思うんで。
でもそういう意味でいくと、最初から自分たちが楽しいものができてるってことですね。
そうですね。良い感じの案が出てきていて、ゲーム的にも面白そうなものが結構出てきているんで、そこは良いかなと思ってるんですけど。
がんばってください!ありがとうございました。